3月13日(火) foesorgshjemmet (簡易宿泊施設) 13時〜15時


  昼食後、ゆたかの運転によりforesorgshjemmetを訪問しました。1月から毎週火曜日のソーシャルラインの授業時間を使っていろいろな場所を訪れ、話を聞きに行きましたが、今日は最後の訪問地です。
 oestervangという県が運営しているこの施設は、インターン(内部)とエクスターン(外部)があり、主に依存症の人たちの生活を安定させて、人生を自分で送ることが出来るよう、支援するための場所です。

 
 foresorgshjemmet(簡易宿泊施設)は、oestervangのインターンに所属する1部門です。登録してあって泊まる人と、登録していなくて夜だけ泊まる人の2パターンがあります。

 oestervangは現在、会員制(クラブ形式)を採っています。理由として犯罪を犯す人が多くなっているからだそうです。ここへは自分で来たり、警察や病院、行政から紹介されて来ます。(デンマークは強制はできないので、自分で選択してここに来ることを決めます。)
 インターンは定員70名で、受付部門、依存症の治療をする部門、グループホーム部門、福祉部門(簡易宿泊施設はここに該当)、サービス部門、作業所などがあります。
 エクスターンは、定員60名で、町の中にアパートを借りて、自立生活がスムーズに行えるようにする部門や、潜る[潜水](建物に隣接しているがインターンではない)部門、など一般生活との中間的役割を果たす部門があります。
 ここは治療をする場所ではなく、利用者が個別的な支援により、一般生活に戻れるように生活する場所です。従って、初めはインターンで自立生活が送れるように生活習慣を整え、後にエクスターンに移って、施設が借りた住居で生活し、最後には一般の住居で生活することが一般的な流れだそうです。
 新しく入る人は受付部門を通った後、次の適切な部門へ行きます。社会教育士やケースワーカー、ナース、医者、精神科医などいろいろな専門職の職員がいて、社会復帰のための実行プランを作り、専門の枠を超えて支援するそうです。
 職員(ケースワーカー)の仕事は、1セルフヘルプの援助、2利用者の抱えている社会的、経済的問題を認識できるように助ける、3サービスの紹介、4全体的見通しを立て、問題を1つ1つ明確にする、5将来の相談、6自立のフォローアップ、7在宅支援チームへ仕事を繋ぐことをしています。
 年間に延べ1200名の人が利用しています。実数では、1/3が1,2回利用し、1/3が何度もくり返し利用して、1/3が4,5回利用しているそうです。
 県が運営していますが、国からの補助金が50%あり、ここに住んでいる人には、実際、オーフス市からの援助を受けることができます。利用者の85%が男性で、精神的な理由で生活が困難な障害者、麻薬依存者、アルコール依存者で、18歳以上の自分の住居を持っていない人が利用するための施設です。

 作業所は就労へつながる活性化が目的のものと年金受給者のための授産的なものの2種類設けられています。
 一般の住居へ移って3ヶ月間、フォローアップをしていて、電話相談や訪問などをするほか、この期間内は、引き続き作業所で働くこともできるそうです。
 5、6年前は県が全額支払っていたそうですが、現在、住居利用者は、1日77krの自己負担金を払って生活しています。

 アルコール、麻薬は禁止で、忠告しても規則を守らない人は(他の施設に)追放される理由になるそうです。
 2週間に一度ハウスミーティングを行い、仕事の後の自由時間のアクティビティの話合いなどもするそうです。体育館もありました。
この体育館は95年に建てられたそうです。
 この施設は、1972年(28年前)に建てられたそうですけれど、以前はオーフスの町にあって移動してきたそうです。前進としては1800年代からあったという説明がありました。(1970年に100年記念パーティが開かれたそうです。)

 訪問先のアレンジと「通訳」兼 「運転手」を頑張ってくれたゆたかを囲んで記念撮影。

     お疲れさま! ありがとう!!

 日本から、エグモントを訪れていたみかさん(写真右端)も一緒に。
 
 

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